4月29日(金)東京九段下にある日本武道館にて全日本選手権を観戦してきました。各地区予選を突破した35名と世界選手権金メダリスト、全日本選手権前回優勝、準優勝の推薦選手5名の計40名で争う大会です。プログラムの予想では決勝戦進出選手は鈴木桂治選手と穴井隆将選手ということでした。今回観戦しにいった4名の優勝予想は鈴木桂治選手、穴井隆将選手、上川大樹選手、棟田康幸選手の名前が挙がりました。
今までの審判規定は講道館審判規定でしたが、今大会からは国際審判規定でのルールとなり畳の色もカラフルになりました。
1回戦の注目カード
森下純平(推薦・筑波大学3年) △(一本)〇 岩上真琴 (東京・警視庁)
軽量級の森下選手は序盤は対等に試合を運んでいたのですが、終盤に奥襟を取られ頭を下げられ、払腰で飛んでしまいました。今の国際ルールでは反則も早いので軽量の選手が無差別の試合で活躍するのは難しいのが現実だと思われます。
2回戦の波乱
棟田康幸(東京・警視庁) △(有効)〇 加藤博剛 (関東・千葉県警)
今回13回出場の棟田選手、講道学舎卒業生初の優勝を期待する者もいましたが加藤選手に組み負けてしまい足技でポイントを取られ敗退。準々決勝での同い年鈴木桂治選手との対戦を前に早々に姿を消しました。
上川大樹(推薦・明治大学4年) △(僅差)〇 高井洋平 (九州・旭化成)
東京世界選手権無差別金メダルの上川選手は、高井選手に先手先手と攻められ何度か払腰にて宙に浮いてしまい僅差判定負け。明朝の新聞記事ではケガで精彩を欠いたとの事。
3回戦敗退で連覇ならず
本郷光道(近畿・フォーリーフジャパン) 〇(一本)△ 高橋和彦(推薦・新日本製鐵)
去年優勝者高橋選手は大内刈の名手本郷選手の意表をつく支え釣り込み足で一瞬こらえたようでしたが最後まで高橋選手の体をコントロールした本郷選手の一本勝ち。高橋選手2連覇ならず。
ベスト8の戦い
本郷光道(近畿・フォーリーフジャパン) 〇(指導2)△ 西山大希(関東・筑波大3年)
1回戦から3回戦に関してはあまり一本勝ちも見られず退屈した時間を過ごしてきましたがベスト8からの試合はいつも盛り上がる試合が多いようです。本郷選手、西山選手ともに技の掛け合いの応酬になりましたがふところの深いうえ手足も長い本郷選手に西山選手の技が遠くなり吸収されてしまい効かないようでした。組み勝った本郷選手の大内刈の効きが良い場面が見られ指導2での本郷選手の勝利。しかし西山選手の組んでいる姿勢が良く技に入るスピードもあり将来はオリンピックで金メダルを取れる逸材と感じました。
鈴木桂治(東京・国士舘大教) 〇(僅差)△ 七戸 龍(九州・九州電力)
3回戦で東海大に入学したばかりの王子谷選手(関東・東海大1年)を接戦の上、一本勝ちにてエンジンがかかってきた鈴木選手と、大学体重別で優勝を果たし九州大会で高井選手に内股で一本での勝利とここ数年で頭角を現してきた身長193センチ体重107㎏の七戸選手のベテラン対新鋭の対戦となりました。前半は七戸選手のペースで鈴木選手危うしという流れで試合は進んでいきましたが、攻め疲れか中盤以降は鈴木選手が組み勝って主導権を握り試合終了まで押し切った展開となりました。技の有効数で鈴木選手に旗が上がり僅差での勝利。
穴井隆将(推薦・天理大職) 〇(指導2)△ 高木海帆(東京・東海大3年)
2回戦背負い投げ、3回戦有効を先制されたが相手のスタミナが切れてきたところに内股による一本勝ちと優勝候補の呼び名が高い穴井選手と、技のキレはイマイチ(スイマセン失礼なことを書いて)のようですが日本人離れの怪力と寝技がうまい高木選手との対戦となりました。開始早々釣り手を切りにいった高木選手が穴井選手のひじ関節に入ってしまい穴井選手ひじを痛める。穴井内股、高木体落としの技の攻防でしたが指を組んでくる指導1と取り組まない指導2で穴井選手の勝利・・・今現在の指導を与えるに至っては片方に与えることがほとんどだと思われます。審判はどちらかにあたえるかをよく見極めて判断を下さないとミスジャッジになりかねないようです。
高井洋平(九州・旭化成) 〇(有効)△ 立山広喜(推薦・日本中央競馬会)
高井選手の払い巻き込みが有効になり優勢勝ち。
ベスト4の戦い
本郷光道(近畿・フォーリーフジャパン) △(一本)〇 鈴木桂治(東京・国士舘大教)
初のベスト4進出で波に乗る本郷選手と全日本チャンピオン返り咲きに執念を見せる鈴木選手の対戦は対戦成績は鈴木選手に分があると思われるが戦前はいい勝負になるだろうと感じていました。しかし結果は本郷選手の得意技大内刈を返してけさ固めでの一本勝ちにて鈴木選手の勝利。本郷選手の技を読み切っての鈴木選手の勝利か、それとも本郷選手の頭の中に苦手意識があったか・・・。
穴井隆将(推薦・天理大職) 〇(一本)△ 高井洋平(九州・旭化成)
井上康生に勝って以来のベスト4進出の高井選手は当時の力より現在は落ち気味と、今現在が好調の穴井選手の差は開いているのが現実で高井選手の息が上がってきたところをまわしながらの内股で一本での勝利。
決勝戦
鈴木桂治(東京・国士舘大教) 〇(一本) 穴井隆将(推薦・天理大職)
パンフレットの予想通りの対戦となりました。両者ともしっかり組んでの技の応酬となり、穴井選手が大外刈を一発で掛けに行ったところを鈴木選手が体を浴びせ返した大外刈返しが一本となり鈴木選手4年ぶり4度目の優勝を飾りました。穴井選手の崩しからの技が少なく一発を狙ったところが致命傷になった試合でした。
畳の色が新鮮でキレイでした。小さくてわかりませんが決勝戦の鈴木選手対穴井選手の模様です。
金メダル選手による募金活動に鈴木直登選手が募金を終えた後の一コマです。(美女アスリートに囲まれて)
